「それよりさー、あれあるだろ?実力テストのすぐあとにくるロング(ホームルーム)の!」
戒はさっきの真剣な様子から一転、違った意味で真剣な表情になりズイと迫ってきた。
近い、近い!
「な、何だよ……」
てかお前は一々迫らないと会話できねぇのかよ!
と若干逃げ腰になりつつもあたしは考えた。
実力考査が終わって三者面談があってー…あ、その前か?
重要な何かを忘れてる気が……
「文化祭に決まってンだろ?」
戒に指摘されて、「ああ!」あたしは合点。
「準備期間は一ヶ月半だろ?今のうちにしっかり案を固めておかないと、うちのクラスまとまりねぇからなー」
何だよ最初は嫌がってたくせに。
真面目か。
思わずツッコミを入れそうになったが
「何て言ったって金一封が掛かってるわけだからなっ!!★$」
ああ……そうゆうことね。
「てかお前が実行委員だったら大丈夫だ。女子はたいていお前の意見に賛成だろうしな」
「多数決取っても半分だったら意味ねぇじゃん。
何せ男はほぼ全員俺のこと嫌ってる…と言うか恨まれてる??からな」
ま
それはあるな。←否定しない。
「だったらお前早くリコと仲直りしろよ。リコは大概の女子とは仲が良いし、色々広めてくれるだろうから」
「おお!そうか!」
クラスのリーダー的存在とか、そんなんじゃないけど、明るくて楽しくて無邪気で可愛いリコはクラスの女子の中でも結構人気が高い。
マスコット的な存在だ。
あたしは女子に嫌われてるから、グループで何かやるときリコがぐいぐい手を引っ張っていつの間にか輪に収まってるって感じ。
思い込みが激しいとこがあるけど、一旦誤解が解けるとすぐに仲良くなれる。
とにかく雰囲気作りがうまいんだ。
憧れるぜ。
「てか俺、別に川上と喧嘩なんてしてないしー」
戒はふてくされたように唇を尖らせる。
嘘つけ。
戒も天邪鬼なところがあるから、素直になれないだけで
ホントはリコのこと真剣に考えてるくせに。
変なところで不器用なんだから♪
何だか笑えてきて
「なぁに笑ってンだよ。一人で」
戒はあたしの肩に肩をドスっ、とどついてきた。
「別に?♪」
あたしは笑って戒にどつき返してじゃれあっているといつの間にか距離はぐんと近づき
すぐ傍に戒の顔があってびっくりした。



