。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。





玄蛇はあたしの髪の先にそっと触れるとその一房を手に取り、


「そんな顔をされると、いけない癖が出そうだ」


「いけない癖?」


目だけを上げて玄蛇を睨むと







「私が好きな人間は、私に媚びずに刃向かってくる人間。


自分が危険だと思っていてもギリギリのラインでつなぎ止める。


危ういかもしれないが、危険なものほど



燃え上がるものだよ。



恋愛だってそうだろう?




君は最高に―――



愛おしいよ。




食べちゃいたいぐらいにね」




玄蛇があたしの髪にチュっとキスを落とし、


「やめてよ!何の冗談よ!」


あたしは玄蛇の手から強引に髪を引き剥がした。


「今日の髪、君とオソロなんだ☆


ハチミツゴールド♪私は君の髪が好きでね」


玄蛇はどこか無邪気に自慢してきて




「ねぇあんた…って



あたしのこと





好きなの?」





そっけなく聞くと


玄蛇はうっすら笑った。






「大好きだよ」






玄蛇は愛おしそうにあたしの両頬を包み込み、そっと髪を撫でる。


ぞっとするような繊細な手つきに、ドキドキするよりも何だか怖かった。


玄蛇の手つきは愛おしいものを包む手つきじゃない。


大切な人形を壊さないように慎重に扱っているだけだ。





「君は私の人形だ」





そう言われてる気がした。


動いて呼吸をして、体温のある人形。


玄蛇にとってあたしはそうゆう存在なのだ。



「君の大胆な行動と勇気に免じて


一つだけ




杉並区の殺人事件の犯人について教えてあげよう。


ヤツが私にとってどうゆう存在なのかをね」