。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。







割り切っていた。


好きでもない男と一夜を共にすることに何の抵抗もない。


だけどあたしが今抱きしめているのは





好きな男だ。





「知らなんだ…」


響輔があたしの腕の中ぽつりと漏らす。


「…え?」


あたしが聞き返すと響輔はあたしの手をゆっくりと剥がし





「手ぇ震えてる。


あんた






可愛ええとこあるんやね」






ちょっとはにかみながら響輔はあたしの頭をぽんぽん。


そう言われてあたしは手のひらを見つめた。


そこではじめて気づいた。響輔が指摘した通り確かにあたしの指先は小刻みに震えていた。


「無理せんでええよ。


お互いそうなりたいってときにしよ、言うたやん」


「あたしが……無理してるって?」






「無理…しとるよ。





この一線が大事なんや。



超えてしもたら、きっと俺たち





今まで通りじゃおられへん」