。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。





後悔したくないって思った傍から


あたしはその考えとは全く正反対の言葉を口にしていた。



「ギブアンドテイクでしょ?


今日あたしをあそこまで連れてってくれたのは、あたしから杉並区の事件を聞き出そうとしたからでしょう?


役に立てなくてごめんね」




こんなあたしは―――可愛くない―――


きっと今あたしは



あのアイドル以上に性格ブスだ。



わかっていた。



こんなこと言いたかったわけじゃない。


でも


響輔をつなぎ止める言葉が思いつかなかった。






キっ



けれど内容はどうであれ響輔は振り返ってくれた。


シャドウファントムのエンジン音がホテルの入口で小さく響く。






「なんやそれ。



そんなつもりあらへんし」







響輔の言葉は―――さっきの海の水よりも冷え切っていた。