杉並区―――焼死体……
知らない。
そう言う意味で首を横に振ると
「あんたがつるんでる男の仕業ちゃうん?何も聞いてへん?」
と響輔が無表情に聞いてくる。
玄蛇が―――……?
知らない。あの男からは何も聞いてない。
何かあったら必ずあたしに報告してくるだろうし。
またあの男が勝手な真似したら別だけど。今のところ勝手に行動される原因を作った覚えもない。
「ニュース見てへんの?」
「見てない…ずっと風邪で寝込んでたし。すぐに仕事に入っちゃったし…バタバタしてて」
言い訳のようにかぶりを振ると
「そっか。これ、見てみい」
響輔がごそごそとケータイを取り出し、インターネットのニュースを開ける。
トピックに“杉並区焼死体は暴力団組員の抗争か?”と言う名前のものがあがっていてあたしは目をまばたいた。
思ったより響輔の顔が間近にあってドキリと胸が鳴る。
より一層近づけた距離。
少し身を乗り出せばキスできそうなほど響輔の顔が近くにある。
「ほんまに知らへん?」
その薄い唇がそう動いて、はっとなった。



