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女の子の話(特に恋バナ)ってのはある意味エンドレスだからな。


一周回ってまた始点に戻ろうとしていたとき


あたしは話題を変えるように、とうとう本題を持ち出した。


「でね、ここからが本題なんだけど」


あたしが身を乗り出し、内密な話をするように声を潜めると、二人は揃って深刻な顔をして同じように身を乗り出した。



ヒソヒヒソ…


内緒の作戦を打ち明けること数分。


「え!それ本気!?」


最初にエリナが声を挙げた。


「た、確かに鴇田さんも…さらにはあの変態も、龍崎くんも居れば最強だとは思うけどさー…うまくいくのかなぁ」


リコは若干自信がない様子。


結局、キョウスケも居るぜ?とは言い出せず。


まぁ本当の最強はそこに叔父貴が居ることだけどな~


知られたら、今度こそあの淫行コーチ命がないし。


東京湾どころか、手近にプールに沈めそうだ。間違いない。





「うまく行く。って言うか絶対うまくやってみせる。


じゃないと、エリナは永遠にあの男と切れないままだ」





あたしが二人を真剣に見つめると、リコは心配したようにエリナを目配せ。


だけど当の本人は―――





「それが最終手段だったら、あたしは何でもする」








そう決意したようだ。


鴇田と、さらには変態タイガまで巻き込んでの大芝居だ。


こうなったらとことんまでやってやる。


それで


今度こそ―――





エリナを開放してやるんだ。