「じゃぁ鴇田、お前だったらどんなパンツに惹かれるんだよ。参考程度に聞いてやらぁ」


あたしは悔し紛れに、と言うか完全に売り言葉に買い言葉だよな。


あたしの質問に何故か組員全員が鴇田を注目して耳をそばだてている。


「………」


鴇田は腕を組んだまま沈黙。


「バカバカしい。下着の好みを聞きにきたんじゃないでしょう?


そのストーカー撃退の方法を考えましょう」


な、なんか勝った??


はじめての勝利だぜ!



思わず涙を流しそうになって影でそっとガッツポーズ。


「俺はね~黒とか好きだよ?♪総レースとかだったらヤバい★」


そんなあたしに戒がこそっと耳打ち。


うっせ。誰もおめぇの好みは聞いてねぇっつの。




「話を本題に戻すぜ。


あたしの考えは今度はもっとはっきりと脅しを掛けた方が効果ありなんじゃないか~って思ったワケ」


「はっきり…と申されますと?」


鴇田が怪訝そうに眉の端を吊り上げ


「それはまだ考えてないんだけどな、代紋見せりゃ一発じゃないかってことで……んでできるだけ人数多い方がいいか、と思ったんだが」


ごにょごにょと伝えると、


「先祖代々伝わる神聖な鴇田の代紋をそんなゲス野郎に見せてやる義理はありませんけどね」


なんて断られるかと思いきや、


「なるほど、それは効果がありそうだ」


と鴇田はすぐに納得。


え??いいの?それもそんなに簡単に??


一方で


「うさぎちゃ~ん!!都内の有名ホテルのプール貸しきり券が手に入ったんだ~♪


ひつじちゃんも一緒に行こうよ~


君たちの水着姿☆見たいな~!!」


またそんな無茶なこと言って……


誰が行くかっての!