「お嬢?
こちらに来ると教えてくださればお迎えに行きましたのに」
仕事に集中していた鴇田は騒がしくしてたのも関わらずようやくあたしの存在に気づいたのか、慌てて腰を上げる。
「いや、いいよ。
手短に話す。エリナのストーカー被害が悪化した」
鴇田はぴくりと眉を動かし、
「まぁ私にはストーカーの心理なんて分かりもしませんが、
正直あれぐらいの脅しで動揺するのならそもそも最初からストーカーなんてしない。
私のせいで悪化したのなら申し訳ございません」
鴇田は素直に謝って頭を下げる。
正直拍子抜けだ。
『私は頼まれたことをこなしたまでです。
その結果については責任を取れません』とか言われるのを想像しててから。
まさか謝られるとは。
キリさんの言う通り―――
鴇田が変わってきたのは、あたしが鴇田の内側に入ったから…?
「手っ取り早く殺っちまいましょうか。これ以上は時間の無駄だ」
……
前言撤回!
入りたくねぇよ!!
この似非インテリ風情!めちゃめちゃヤクザだぜ。
「イイわけないだるぉうが!!
簡単に始末つけようとしてんじゃねぇ!!もっと考えろ!」



