。・*・。。*・Cherry Blossom Ⅳ・*・。。*・。



「タクの天敵はユズだけだ。キョウスケとは仲が良いし、それだけでアイツを嫌ったりしないよ。


そもそもそんな陰険なヤツじゃない。


保障する」


タクはあたしが小学生の頃に拾ってきた家出不良少年だ。


まだ二十歳いってなかったアイツは、バカにもほどがあるって言いたいぐらい無鉄砲で、龍崎組の連中に喧嘩を吹っかけた。


当然組員たちに半殺しに遭って、東京湾に沈めるか?と組員が相談していたのを覚えてた。


それを引き止めたのがあたし。


その後タクは龍崎家となじむために必死に努力した。今では仲間ができて、その絆の大切さも学んだ。




『お嬢を人間としてはすっげぇ好きだな。俺もキョウスケと同じで、拾われたようなもんだから。


お嬢にはいっぱい助けてもらって、ホントに感謝してもしきれないぐらいだ。


俺は会長に…って言うよりもお嬢についていきたくて。だからあの人を裏切るようなことをしたくねぇんだ。


お嬢が居る限り、俺は極道に居続けるつもりだ』


いつかの台詞を思い出す。


アイツは人情に富んだすっげぇいい漢(オトコ)だ。


と思っていたけど……



コンコンっ


「お嬢!アイスココアお持ちいたしました!」


と、何とかリコに近づきたいのだろうか、いつもならマサが持ってきてくれる飲み物を


タクが持ってきてくれたとき、



「こ……ここに…置いておきやすね!」


チラッ


リコの方を見ては慌てて視線をそらし、ちょっと嬉しそうに頬をほころばせるタク。



漢(オトコ)……


じゃなくて…


おめぇは恋する女子中学生かよ!!


って突っ込みたくなった。