「え!!?」


思わず目を開くと、



「お前にプレゼントだ。今日の食事会は急ですまなかったな。




これは侘びのつもりだ。


お前、前言ってたろ?



男に大きな薔薇の花束貰いたいって」






言ったっけ……


考えて首をひねると、


ああ!確かに!!かぁなぁり昔…あたしが中学生時代のときだ。


マンガを読んでて男の人が恋人に大きな薔薇の花束を贈っていたのを見て、「いいな~!」と言ったのを覚えている。


その男の人を叔父貴に置き換えたのも記憶している。


そんな小さなことを叔父貴は覚えててくれた。


しかも夢にまで見たスイートルームで大きな薔薇の花束。


まるで大人の女のような扱いに、ちょっとだけ胸が熱くなる。




あたしは花束をぎゅっと抱きしめて、でもその棘で怪我をしないように気をつけた。



赤い花の色はまるで血のように鮮やかで、


棘で怪我をするのはあたしなのだろうか






それとも







叔父貴なのだろうか。