「なぁお前さー、おやっさんたちとうまく行ってねぇの?」
叔父貴が隣から声を掛けてきて、良く見ると隣の天井に白い煙が立ち上っていた。
「は?何で?」
てか何でこの状況でふつーに喋れるんだよ、二人とも!おかしすぎるだろ!
隣り合ってトイレの個室でタバコ吹かせてるなんて。変過ぎるぜ!
しかも叔父貴…いつもは戒と顔を合わせると喧嘩腰なのに、ふつーに世間話してるし。
「俺もお前の歳のとき鴇田が鬱陶しかったが。
ま、今でも鬱陶しいヤツには変わりないが」
叔父貴の過去バナはじまちゃったよ!
「追いはらって」と目で合図するも
「分かってンよ!」と戒も目で合図。
「その割りには仲いーじゃん、いつも一緒に居るし」
「秘書みたいなヤツだからな。まぁ信頼してるってのもあるが」
秘書―――……って言葉にドキリとした。
「秘書はキリさんが居るじゃん。有能そうだし?」
戒の発言に、キリさんのこと探ってるんだ―――…って気付く。
「キリには主に表の仕事をしてもらってる。鴇田は裏方だな。あいつはマネーロンダラーだから」
「ああ…」
「仕事も色々ある。
俺の仕事を理解するのは大変だが、お前ならやりこなせると思うぜ。
お前もそう思わないか?
なぁ
朔羅」
急に聞かれて
「あ、はい!」
反射的に思わず答えちまった。
返事をした後になって、ようやく自分が最悪なことをしでかしたことに気付いた。
サー…
「やっちまった」
戒がイタそうに顔をうなだれ、あたしも顔から血の気がうせる。



