■ 超緊急会議!? ■


運ばれてくる料理は見たことのない豪華な食事だった。


フランス料理のコース料理みたいだ。


白虎の姐さん方はそれぞれ着物だというのに、手馴れた手つきで料理を口に運んでいる。


スーツ姿のキリさんもマナーは完璧で、しかも


「彼女はアルコールが苦手です。次の飲み物はノンアルコールで」


と弓枝姐さんの方を気にしながらウェイターに指示。


さっすが、デキる女だぜ。


「ただの食事会に見えるな」


戒があたしの隣で前菜の…なんか分からないきれいな色をしたゼリーを口に入れ、


「ただの食事会ですね、今のところは。両家の懇親てところですかね」


とキョウスケはグラスに入ったシャンパンに口を付ける。


「懇親会なんて開く必要あるか?この場をスネークに狙われたら一発やで」


戒はまたもよく分からないマリネを口に放り込み、


「同感ですね、他に何か意図があってのことだと思いますよ」


キョウスケはおかわりのワインを頼んでいる。


あたしの両隣りで会話が進んでる状態。


どれもきれいでうまそうな料理なのに、ちっとも味わかんないし。


「様子見やな」

「様子見ですね」



結局、そこに行き着いた。(二人だけの会話で)


やっと落ち着いて料理を楽しめる♪そう思ったが、


虎間のおやっさんは黙って食事を進め、時々叔父貴の会話に相槌を打つ程度だし、


一方、


「龍崎会長の秘書は大変でしょう。彼は有能だがなかなか人使いが荒そうだ」





ぺらぺらぺら


キョウスケのおやっさんはよく喋る。




この人たち、本当に戒とキョウスケと血ぃ繋がってるの!?


そのことが気になってまたもあたしのフォークが止まった。