戒のおやっさんはすらりと上背が高く、細身のスーツを粋に着こなしていた。 口元に薄い口ひげをたくわえていて、戒と良く似た琥珀色の髪はきちんとオールバックに撫で付けてある。 細い眉や薄い口元が厳格そうに見えたが、目じりに刻まれた皺が愛嬌を感じる。 決してごっついマッチョマンじゃないのに、その背後に 虎の幻影を見て あたしは思わず息を呑んだ。 黙っていても、かしずかずにはいられない。 これが―――この人が 関西の頂点に立つ人。 龍を脅かす存在。 それは気高くも美しい 白い虎。