今度は何を聞かれるのか、ドキドキして身構えていたけど


刑事は


「帰っていいぞ。賽銭泥棒のウラは取れた。君たちはどうやら一銭も盗ってないらしい」


当たり前だろ!だってやってねぇし!


プリプリ憤慨しているあたしのすぐ近くでさっきの私服警官と、また別の刑事がひそひそ内緒話。


「帰しちまっていいのか…」


「仕方ないですよ。これ以上拘留できる理由がない。


絶対あのガキたちは何か知ってるはずだけど。


“上”からのお達しだ。


この件は見送れって…


あの人…警視が……」


そこまで言って聴取をしていた刑事は深くため息。


「あの人…相変わらず意味不明。何とかしてくださいよ」


「できるものならやってる。でもあの人はああ見えて有能だ。何か考えがあるんじゃないか?」


「納得できるんですか。確かに銃声がしたって通報があったんですよ…」


「賽銭泥棒の通報とほぼ同時刻にな。どっちかがガセネタだ」


「だからってあの子供たちを大人しく帰すんですか」


刑事たちはひそひそ。


あたしはその内緒話に耳をダンボにして盗み聞き。


上…?上って一体どこまで上なの…


てか銃声の通報があったって!?


デカのヤツ、そんなこと一言も…


は!


神主の話もでっちあげかよ!


汚ねぇぞ!!デカのくせして善良な(?)市民、そして無垢(?)なこーこせーを騙しやがって!


そんなことを考えていると





「朔羅。大丈夫だったか」





なんと……



保護者の登場…


し・か・も!!


超ド級なの来ちゃったよーーー!!





「叔父貴っ!?」