■ 賽銭泥棒!? ■


へ―――…!



「サツ!?誰かが通報したのか!」


死体を見ました!なんて通報があったら、あたしたちは即犯人だ!


あたしたちは顔を見合わせて、すぐさま立ち上がろうとしたが





「待て!賽銭泥棒!!」




警官の発した言葉に、あたしたちは違った意味で顔を合わせ、あまりの予想外の言葉に逃げ出すのも忘れた。


賽銭泥棒ーーー!!?


「お前たち、高校生か!賽銭泥棒なんてして!」


警官がぐいと戒の腕を引き、


「は!?違うし!!」


と、戒は猛反発。


「言い逃れはできないぞ!通報があったんだ!


高校生らしい男女が賽銭箱を壊して中を漁ってた!てな」


「ガゼだぜ!てか、そんなはした金わざわざ狙わないし!」


戒はなおも喚き、





「そうだよ!戒だったらもっとうまく銀行強盗でもやり遂げる!」





あたしが放った言葉に


「「「「………」」」」


警官二人と戒とキョウスケはその場で目を点。


「来なさい」


あたしの言葉がとどめをさしたのか、警官は有無を言わさずあたしたちを引っ張っていく。


パトカーのサイレンの音を聞きつけたのだろうか、いつの間にか辺りの住民も集まってきて、


あたしたちは署に連行されていった。





そ、そんなーーー!!


あたしたち、やってませーーーん!!!!