「男たちを撃ったのは実弾やったけど、その後ヤツは麻酔弾に変えたみたいや。


どうやら今この場で俺らを殺るつもりはないらしい」


麻酔弾―――……


だから助かったってわけか。


「プロだと言うのに戒さんを甘く見ていたわけですね」


「でも脅しやとも取れるな。


次は実弾にする、次はないって」





次はない―――


それは白へびからのメッセージ…




「でもこれでようやく白へびが実在する人物だと判明しましたね。


今までお嬢の夢のお告げを鵜呑みにできず、半信半疑でしたが」


“夢のお告げ”ってバカにしてんなよ!


「ああ、だが同時に厄介な事実も判明した。


白へびは俺らの味方ではなく、スネーク側に居るとしたら?」


戒は視線をより一層険しくさせると、壊れたご本堂を睨んだ。



白へびは―――


スネークに唯一対抗できる鍵かと思いきや、


それは思い違いだったってわけ……?





「まだ分かりませんよ。他に目的があったかもしれない。


白へびの雇った男たちがお嬢たちを尾けていたのなら、白へび自身がこの場に居合わせた理由がつかない」


た、確かに…


「!」


あたしは突如閃いて手をぽんと打った。





「やっぱ偶然だよ!だってあたしらがこの神社に入る前から



“白い女の人”を見たって言ってた子供たちがいたもん!」