「戒がかくれんぼとか想像できねんだけど」
「響輔は隠れるのがうまくて、俺は鬼になるといっつもあいつを見つけられなかった」
まー…あいつ、色々溶け込んでるしな。
「夕暮れになると、探すのもあきらめて、そのまま放って帰った。
したら夜に響輔んちの姐さんから電話が掛かってきて、
“響輔知らない?まだ帰ってきてないんだけど”って」
………
「ちょっと待て!あいつはお前が探しにくるまでずっと待ってたってわけ??
お前…小さい頃からひでぇな」
「おかんに“響輔が怖いおっさんにさらわれたら、あんたのせいやからね!”ってど叱られて、
俺、おかんと姐さんと一緒に慌てて神社に行ったのー。
今だったら怖いおっさんでもお互い一撃でぶっ倒せるケド、あんときはちっちゃかったから、
『響ちゃんがさらわれる!』って必死だった」
大丈夫だ、戒。今なら怖いおっさんもお前を避けてくに違いない。
……まぁ一部例外はいるけどな。
「キョウスケはどこに?」
「境内のご本堂の前で体操座りして、じっと待ってた。あいつ俺が諦めたこと怒らへんで
『次、戒くんが鬼やで』言うたんやで??
お前、言うことちゃうやろ!って思ったぜ」
キョウスケは……
小さい頃から超絶マイペースだったわけか。
なんか笑える。
鬼さんこちら~♪手のなる方ぇ~
考えたら隠れんぼとか鬼ごっこの唄も怖いよな。
しかも昔は遊ぶ場所が限られてたから、こうゆう神社が遊び場だったんだ。
~♪かぁごぉめぇかーごーめー…
あの唄も、神社で歌われて遊ばれてたんだろう。
無邪気に唄う子供たち。
でも本当の意味はずっと暗くて
怖い。



