「――――そっか……そうだよね…


あたし…諦めるの早かったかも…」




リコはハンカチを握りながらあたしをじっと見つめてくる。


「そーだよ!リコ可愛いし、優しいし!!気持ちはいつか通じるよ」


気休めだけど…


でもキョウスケはリコのことを嫌ってはない。


あの面倒くさがりのキョウスケが、リコのことは気に掛けている。


あたしの親友だから、とかそうゆう感情もあるかもしれないけど


でも


それだけじゃない気もするんだ。


キョウスケは…




あいつは




人を簡単に傷つけて、平気でいる男じゃない。


きっと断ったのもちゃんとした理由があるはずだし、


あいつなりに悩んでいるのも違いない。






あいつは



優しい男だから。