｢航…私、好きな人ができたの。｣
｢……｣
｢航は好きだよ。
だけど、どうしても恋愛対象として見れなかった…｣
｢…ごめん｣
｢え…?｣
どうして航が謝るの？
私が悪いのに…
最後くらい素直になってもいいんだよ…
｢俺、優那になにも出来なかった。｣
そんなことないよ…
航は十分私にたくさん勇気をくれたじゃん。
なにも出来なかったのは私の方…
本当にごめんなさい…
心の中では謝れるのになかなか声に出して言えない…
伝えなきゃ…
伝えなきゃ。
ただそれだけがリピートされる。
｢２ヶ月間、私を支えてくれてありがとう。
ばいばい…｣
航に言った最後の言葉…
これが私が言える最後の言葉。
航は泣いていた。
私のことをそれだけが愛してくれたのだろう…
でも、私がそれに答えてあげれることはなかった。
