わたしが告白を決める1ヵ月前


空は青く晴れ渡っていた
流れる雲はふわふわでわたあめみたいで

美味しそうだな、食べたい・・・

なんて食い意地の張ったことを考えながら
クラス替えされたばかりの教室の自分の席に座っていた


一昨日から高校3年生になった
正直まだ実感はしてない
新入生まで入ってきたっていうのにだ。
さっきも間違えて2年生の校舎に行こうとしたくらいだ。

始業式の日、席替えしたときに何と窓際の席替を確保出来た。
さらに一番後ろと最高な位置
くじ運の悪いわたしにしては運を使いきったくらいだ。
実際、今までくじで当たった席はほぼ最前列。
居眠りをしては先生に頭をぶたれていた

それにもう1つ
今の席で人生最大ってくらいに嬉しい理由がある



「かーなーえっ!!」
「ふぎゃわっ」


ぼんやりと窓の外を眺めていたら
後ろから思いきり誰かに抱き締められた。
いや、抱き潰されそうな勢い

こんなことをする該当者は
わたしが知る限りでは1人しかいない

「あの、笹塚さん・・・苦しいっす」
「わかったんだ?」
「こんなことするのあなたしかいませんよ」


すると何とか離れてくれた
朝から呼吸にも心臓にも悪い