夏休み終わり
2学期になった

最近、俺は
ゲーセンで財布を拾ってくれた
女の子に会いたいと思ってる

そんなことを思いながら
廊下を歩いていた時

ドン!!

バサバサ!!

女子とぶつかった

「ゴメン
大丈夫?」
謝りながら
女の子が持っていた
本・教科書を拾った

「あっ!」
俺たちは同時に声をあげた


そこには財布を拾ってくれた女の子がいた

「確か・・・
財布 落とした人でしょ!?」
彼女は言った

俺は
「あの時は、サンキュ
助かった ありがとう」
照れくさそうに言った

「あのさぁ~
クラスと名前、教えてくんね?」

「俺は、C組の中倉タイガ」

「私は、A組の坂木由衣」

由衣は
「意外とクラス 近いね(笑)」

そんな会話をしながら途中まで一緒に教室へ向かった

ラッキーな事にメアドまでもらった
めっちゃうれしかった


俺はウキウキになって教室に戻って笑顔で友達に
「ただいまー
今日は素晴らしい日ですね」
と言った

中学からの親友の
黒峰 光哉が
「おい、どうした
ついにイカれたか?」
と言われた

「失礼な!!
さっきA組の女の子のメアド
Getしたんだ☆」

「へぇー・・・
で、誰の?」
反応はイマイチだったが
誰か気になるみたいだった

「A組の坂木由衣ちゃんのメアド、
本人からもらった」

「・・・!?
マジで!?」
急に態度が変わった

「なに!?
どーゆー事?」
俺はその時、なにかあると確信した

「坂木由衣は
男子のアドレスを一切持ってないし、
自分からあげないんだよ!!」

「マジで!?」
俺もビックリした

俺・・・
何か自分を初めて誇りに思った

一気に世界が明るくなった

周囲の男子も驚いていた


その日の夜、俺は由衣にメールした

一言では表せないほど楽しくて幸せな時間だった


メールを交わす度に
学校でも親しくなっていた

そして互いに呼び捨て

とにかく毎日が楽しくて仕方がなかった



ある日
俺は思った

どうして由衣といると楽しいのだろう

一緒にいたい

俺の事を見ていてほしい


俺は悩んだあげく光哉に相談した

そしたら

「それ、絶対
恋したんだよ」

「・・・」
俺は頬を赤くした

光哉に言われてから
二週間が経ち
俺は由衣に告白することにした

その日の帰りは、由衣と帰った

帰り道、
「今週の土曜、空いてる?」
由衣に聞いた

「空いてるよ」
即答してくれた

「良かったら水族館、行かね?」

「水族館!?
やったぁー」
由衣は大喜びだった

俺はホットした

断られたらどうしようと思っていたから


この時、まだ俺の身に何が起こるか知る由もなかった