「甲斐!コーチが呼んでる」

「りょーかい」

松浦先輩の友達らしき先輩が駆け寄って来た。

松浦先輩は、返事をするとコーチのいるベンチへ走って行った。


「愛結ちゃん、この小っちゃい子誰?」


ムッ…


小っちゃい子!?



「あ、桜城(さくらぎ)先輩!…あたしの友達の、麗奈です!!」

「あ、ってなんだよ。俺存在感ない?」

桜城先輩は笑いながらタオルで汗を拭いていた。

…この人やだ…


「麗奈?何不貞腐れてんの??」


「…別に」


「もしかして麗奈ちゃんさ、小っちゃいって俺が言ったから怒ってんだろ?」


「……」


…もうやだ…



「…!?麗奈⁉ちょ…泣かないでよっ」

「…ふえ~…小っちゃく…ヒック…ない…っもん…」

「…やべ~…泣かしてしまった…」