なんで俺じゃあかんねん


気持ちを切り替えて、
蛇口をとめ

タオルでわしゃわしゃと頭をふく。

さすがに、フェイスタオルじゃちゃんと拭ききれんか・・・?


「・・・ハル?」


呼ばれた声に、動きが制止する。

え?

この声って・・・!!


バッと頭から、タオルをもぎとって

ぽたぽたと雫が落ちる視界の中、

声のした方を振り返った。



「葵・・・!!」


葵が驚いたようにこっちを見ている。

手にはコンビニの袋。


コンビ二寄ってたんか?

だから、見つからんかったんか?


黙ったまま。二人とも。


ただ見つめあうだけの沈黙が続く。