なんで俺じゃあかんねん

最近の態度だって

俺なりに努力はしてるけど

結局、決定的なことは何一つ言ってないし、してない。


あと一言が出なくて

伝えられなくて、


葵に伝わってないのなら、

今までの俺と何も変わらんやん。



俺は、このままじゃあかん。


いい加減に、へたれは卒業しなあかん。

だから・・・・




「・・・ハル?」

リキトが俺を呼ぶ。


「リキト、俺・・・。」

顔を上げてリキトを見た。


目があった瞬間、親友は俺の言いたいことがわかったみたいだ。


「がんばれや、ハル。」

拳を俺に向ける。

それに、自分の拳を突き付けて深く頷く。



「行ってこい。

先輩らには適当に言っとくから。」


「ありがとう。」

そう告げると同時に、



俺は地面を蹴った。