なんで俺じゃあかんねん

「おまえが、どんくさいから・・・

弟として、見極めたろうと。」

しどろもどろになる。


はあ・・・

やっぱりあかんな。俺は。


別に言ってもよかったやん。

ぽろっとでも、言えたら良かったやん。


葵のさらに苛々したような表情を見て

自己嫌悪感が増す。


俺はやっぱりへたれや。



そんなとき、「ハル!」と男の声がして見ると

「リキト!」

どうやら、俺を探しにきたらしい。


反射的に、葵から離れる。


「じゃ、じゃあ!」

壁ドンを見られたのが恥ずかしいのか、少し顔を染めて

俺から解放された葵は去っていった。


呼び止めようかとも思ったけど

そうして、さらに問い詰めても

葵の言う通り"弟"の俺には関係ないことで。


それが虚しくて、やめた。