「これで解散やから、おまえらも片付けして帰ってええぞ。」

2年の先輩の一人が声をかけてくれる。

「3年の先輩らは、先輩らだけでお疲れさん会するらしいから。」


・・・そっか。

3年水入らずで。


2年の先輩も全員揃ったところで、それぞれ帰路に向かおうとした。


しかし。

「あれ?海は?」

ほんまや、真田先輩がおらん。

さっきまでおったのに。


「おーい、迷子か~?誰か聞いてる?」

そんな声にこたえる人もいない。

「1年、誰か探してきて。」

「はい!俺行ってきます。」

俺は、軽く手を挙げて、真田先輩を探すことにした。



・・・・トイレかな?

手始めに男子トイレを覗き声をかけるけど、いない。


じゃあ・・・

来た事ない高校なので、とりあえず手あたり次第に小走りで辺りを見て回った。