なんで俺じゃあかんねん

なにか言おうとしたけど、なんやっけ?

意識が右手に集中して、他が考えられへん。

なんで、手なんて握るの?こんなところで。


絶対おかしい・・・・

姉と弟、
こそこそ隠れるように、テーブルの下で繋がれた手。


振りほどかないといけないのに

心がそれを認めない。


それどころか、握り返したくなる。



ハルがなに考えてるのか全くわからん。

私のこと、またからかって、
いっそ嫌がらせとさえ思えてくる。


こうして私がテンパるのを楽しんでるの?


でも、前々のハルのからかい方とは、明らかに違ってるのもわかっている。


最近のハルには、とろけるような、翻弄されてしまうような

そういう・・・甘さ?なんかな。


とにかく、まえとは違う。



だから私は期待してしまう。

ありえない妄想をはじめてしまう。



手を、握り返してしまう。



バレないように・・・。
気づかれないように・・・。

少しだけ、力をこめた右手。


でも、応えるようにハルの手にも力がはいって。

それに気づいたら、期待はもっとふくらんでいく。



やめて。

もう、・・・・お願いやから。

こんな気持ちにさせんといて。