なんで俺じゃあかんねん

手を包み込んだまま、ハルはしれっとしている。

私一人恥ずかしくなってる。

でも、払いのけることもできんくて。

相崎くんに変なこと聞くのやめさせようと思ったのに、
ドキドキを悟られないようにするのが必死で

他のことに気なんてまわらない。


「俺もそれは聞きたいかも。」

真田くんが話にのってきた。

聞きたいんだ・・・ちょっと意外かも。

「おまえら、人の恋の終わりを知りたがるなんて質悪いぞ~?

まあええけど。」

相崎くんは、ご飯の最後の一口を食べて、水を飲んだ。

「結論から言えば、葵が俺を好きならなかった・・・以上。」

そう言った彼の表情には少しの切なさがあった。

「そ、そんなこと・・・!」

否定しようとして、手を前に動かそうとして
でもできなかった。


ハルが、動かそうとした手を押さえつけたから。

そしてあろうことか、上になった私の掌に、ハルの掌が合わさった。

ソファの上、机の下。恋人つなぎをするみたいに。


ハルは、決して表情には出さないまま、ぎゅっと手を握ってきた。