なんで俺じゃあかんねん

「俺もできることあったら言って。

ハルは、坂井さんの弟やし。」

その言葉にびっくりして顔をあげてしまう。

目があって、彼は少し照れたように笑う。

「海、なかなかに言うな、おまえ。」

相崎くんは小さく口笛を鳴らして肘でつついた。



「はい、俺は葵の特別ですから。」

「はあ!?」

いきなりそんなこと言いだすから、大きな声がでた。

「なに言ってんの?」

「なに照れてんの?」

わなわなしてる私とは、裏腹に冷静なのが腹立つ。

「別に照れてないから!変なこと言わんといて。」

「事実やろ?」

「うるさい!」


そういうことを、さらっと言うからムカつくねん!

全然変な意味じゃないのわかってるけど。

・・・けど!!



私にとってハルは、特別やから。

ハルの言う特別とは違う意味の、特別。


そんなことも知らずに、軽く言わんといて。


わかりやすく焦っちゃう自分が嫌。

顔があつい。

こんなんじゃバレてまうのに。