なんで俺じゃあかんねん

「海には言ってなかったかもやけど、

俺ら去年付き合ってたんよ。」

「それは、前に聞いた。」

「あ、そう?

まあそれで、俺から告ったんやけど、その時も結局半月くらい返事待たされたんや。」

「その話、今しなくてもいいやん!もう!!」

思わずそう言って相崎くんを睨んでしまった。

「ははっ!ごめんって。」

絶対悪いと思ってない。

その証拠に、なれなれしく頭を撫でてくる。

「ちょっとやめてよ。

てか、早く席戻ったほうがいいんちがう?」

「あ~そうやな・・・。」

相崎くんは、片手にドリンクを持っている。

たぶん、ドリンクバーからの帰りなんだろう。

コップの水滴が、ぽたぽたと床におちて濡らしていた。

「ぬれてるから!」

放っておけなくて、紙ナプキンでコップを拭いた。

「相変わらず、葵は変なところで世話焼きやな!」

おかしそうに笑う。

「もういいから、早く・・・・『あれ!?遼やん!!』