なんで俺じゃあかんねん

・・・なっ!!

もう来たの!?

「あ・・・!」

真田くんの声。

私もおそるおそる振り返って相手を確認する。



・・・・え!

そこにいたのは、予想外の人物だった。


「相崎くん!!」
(しょう)!!」

私の声と真田くんの声が重なった。

「海もおったんか~!

二人とも久しぶり!」

相変わらずさわやかな笑顔。

「ははっ久しぶり。」

真田くんは少し気まずそうに、でもこちらも爽やかは爽やか。

「っていうか、二人?

あーー、ね!」

「なに?」

相崎くんが白々しく目を細めて笑うから気になる。

「いや~デート中にごめんな?」

「へ!?」

「デート中やろ?

葵、海と付き合いだしたんやろ?」

え、なにそれ。

どこからそういうことになってるの?

「翔!俺ら、まだ付き合ってないから。」

横から真田くんが否定してくれる。

「そうなん?

でも海、文化祭で葵に告ったんやろ。で、後夜祭も踊ったって。」

「それはそうやけど。でもまだ付き合ってはない。」

「なにそれ、また待たせてんの?」

また、って!

その言い方はやめてほしかった・・・。


「またってどういうこと?」

ほら!

真田くんも気にするやん、もう!!