なんで俺じゃあかんねん

そして終業式の日。午前で式を終えて下校。

生徒が門をくぐる中、私と真田くんも一緒に門をくぐった。

「とりあえず、どっかでなんか食う?腹減ったし!」

そう言って笑顔を向けてくれる。

「うん。そこのファミレスで良くない?」

「そやな。行こか。」

ということで、学校から一番近いファミレスに行く事にした。



席に通されて、周りを見渡すと、私たちと同じ制服をきた学生が多い。

まあ考えることはみんな同じってことかな。

「M高生多いね。」

「そうやな。そういえば前にも坂井さんと、このファミレスで出くわしたことあったよな?」

「あったあった!!」

あの時、いきなりハルが横のテーブルに来てびっくりしたっけ。

優里菜が「イケメン!」って騒いで・・・
あ~またか、とか思ったな。

「あの時、ハルとも初めて会ったんよな。」

「真田くんも!?」

「もってことは、坂井さんも会ってたんか~。」

「うん・・・偶然ね。」

真田くんに他意はないんだろうけど、なんか真田くんとハルの話するのはちょっと気遣っちゃうな。

なんとなく気まずい・・・。

「それより、なにする?」

話題を変えたくて、メニューをみせると、向こうもとくに不信感なく見てくれて助かった。