弟に恋してるなんて、

さすがに変やし、絶対誰にも言えない。

中三ならそれくらい普通にわかった。

自分の恋心に気付いた途端、絶望した。

そして、これはいけないことだと。

絶対に誰にも知られるわけにはいかないと。

特に、ハルを含めて家族には。



・・・弟のことが好きな姉なんて、気持ち悪い。



それからは、しばらくハルを避けた。

運よく、受験に突入したし理由はいくらでも見つかった。

やむなく会話するときには、それまで以上に憎まれ口をたたいて、すぐ喧嘩した。

そうこれでいい。

私は、姉。

ハルにとって、うざくて嫌いな姉。


距離を置けば、きっとまた姉弟に戻れる。

弟として、ハルを見れるようになるはず。