なんで俺じゃあかんねん

「ちょっと!どういうつもり!?」

俺の言動に、向かいに座る女は多いに怒っていた。

うわ、怒ってる怒ってる・・・。

でもそれを見て、余計に楽しくなってくる。

あれ?俺ってSッ気あるんかな?

「なにが?」

平然と答えると、さらに眉をつりあげてくる。

「だから!なんで、ああいうのに応えるわけ?

調子のってたら、痛い目みるんやから!」

ぶーっと膨れて、ポテトを2,3本ずつ口にパクパクいれていく。

そして、ちょっと詰めたらしく、慌ててジュースを飲んでいる。

ははっ・・・バカやな~。

ほんまに、子供やん。言動すべてが・・・。

放っとかれへんわ。

俺は大いに満足した。

だから、さらに調子にのった。

「葵。」

「なによ・・・!」

嫌そうにこっちを向いた彼女の口元についたソースを指で拭う。

その光景に、女子高生3人からさっきとは違った声があがった。

「みた!?今の。」
「やっぱり彼女なんや~!」
「ショック~!!」

そして、当の葵は・・・・

俺の方を見て、目を見開いたまま固まっている。

もう大満足やわ。

俺は、こみ上げてくる笑いを抑えきれなかった。