なんで俺じゃあかんねん

「まあまあ!大丈夫やって!

おまえがフられるわけないって!その要素がないやろ!

だから元気だせよ!!な!」

3年の先輩がそう言いながら、真田先輩の肩をバシバシ叩く。

「痛いっすよ。だいたい、元気ですから。

それより、先輩。さっきコーチも言ってたけどもうすぐインターハイ本戦ですよ?

後輩の色恋心配してる場合ちゃいますよ。」

「わかってるって!給水あけたら3on3組もうや!」

そんなことを言いながら2人は離れていった。

その背中を見て、心の中で謝罪。

真田先輩、すいません。

でも、俺も葵に関してはひくことできません。

あの先輩が言う通り、真田先輩やったらフる要素がないし。

俺も勝てるとこなんて見当たらんし。

もたもたしてたら、マジでとられる。

だから俺は、もう遠慮とかせんし、グイグイ行くつもりや。

今週末のデートも。

先輩には悪いけど、俺は雅さんや清水さんに背中押されて、がんばるって決めたんや。