なんで俺じゃあかんねん

葵の顔が真っ赤に染まっている。

その表情から、またありえない期待が生まれる。

それを見た俺が、どれだけうれしくなるか、おまえ知ってるか?

そんで、またおまえに近づきたい、触れたい、手に入れたい。

そういう欲望がどんどん募っていく。

「ハル・・・。」

聞いたことない響きやった。

「っ・・・。」

その声に、一瞬で顔があつくなった。

なんや、これ・・・。

俺を呼ぶ葵の声が、やけに艶っぽくて。

やばっ・・・なんか、無理かも。

「葵・・・。」

自分の中で、なにかが湧き上がってくる。

あんまり感じたことない感覚だけど、知ってるこれ。

理性と、相反するもの。

今までは、抑え込んでたけど。

こんなに近くで、好きな女がうるんだ瞳と染まった頬で俺を呼んでる。

この状況では、おさえきれんかも。

俺は、ゆっくり葵との距離を詰めていった。

触れたい。

葵に。

もっと、近づきたい・・・。