しばらく考える。

清水さんも、なにも言わず隣にいてくれた。

俺は、水を一口飲んでから立ち上がった。

すっきりした気持ちだった。

やってやろうって思った。

なにをするかとかは、具体的には決まってないけど。

胸きゅん?させてやろう。

そして、少しでもあいつを振り向かせる。

真田先輩と付き合わせたりはさせん。

俺が阻止する。

何もしないで、このまま二人がくっつくのを見とくだけなんて、死んでもごめんや。

くっつくなら、俺ががんばってそれでもだめなときだけ。

行動してもしなくても、最悪の結果は一緒ならやってみてもいいと思った。

「ちょっとくらい、頑張るわ、俺も。

清水さんのこと見習って。」

それを聞いた彼女は思わずくすっと笑った。

「そうやで!うちのこと見習って、頑張って!」

俺は頷き笑顔を返す。

「ごめん、そろそろ行こうか。

俺らの番回ってきてるかも。」

「そうやね。」

俺の言葉に同意して、清水さんもベンチから腰をあげる。

清水さんや雅さん、他にも俺に告白してくれた女子・・・

頑張って、勇気をだして俺に告白してくれた彼女たちを、俺も少しは見習うべきやな。

今まで、受けるだけやった思いやけど

それと同じものを、俺も持ってる。

それをぶつける力も・・・持ってるかもしれん。

できなくても、少しくらい頑張るべきや。

彼女たちのためにも、その責任があると思った。