「それに!

行動する前からあきらめてたら、なにも始まらんよ!

うちを見習って!!」

ドンと彼女は自身の胸を叩く。

「うちだって、絶対無理やろうなって思っても、坂井くんに告白したよ?」

「清水さんは可愛いから、絶対無理ではないやろ。」

「うわ、それ振った張本人が言う!?」

「・・・ごめん。」

確かに今のはデリカシーがなかった、と素直に謝る。

「まあ、確かに?

こんなに一途に片思いしてる人じゃなかったら、望みはあったかもやけど。」

そう茶化してくれるから、のっかって笑っておく。

「でもうち、告白したこと後悔してないからいいねん!」

清水さんは、そこでまたジュースを飲んだ。

「行動起こしてよかったって思ってる。

だから、坂井くんもなんかせんかったら、なんもないよ?

坂井くんだって、昨日の相手の言動が気になってるんでしょ?

なら、確かめたらいいやん。」

「確かめるって?」

「告白!!」

それは、無理や・・・

俺は苦笑いでゆっくりと首を横にふった。

「なら・・・、これからはもっとグイグイいく!」

「ぐいぐい?」

「壁ドンとか!頭ぽんぽんとか!

いろいろあるやん?女子が胸きゅんする行動。」

胸きゅんねえ・・・?