なんで俺じゃあかんねん

2日目午後。

俺は文化委員の仕事で雅さんと一緒にステージの番をしていた。

よりによって、この枠か・・・。

そう、昨日は気づかなかったけど、質問大会の枠に当たっていたんだ。

「なんかお客さんいっぱいおるね。盛況やわ。」

雅さんは、きっと知らん。

うれしそうに、弾幕の影から会場を見ている。

「そうやな。盛り上がると思うで。」

人の色恋は、みんな大好きやからな。

俺が暗に意味する内容に彼女は全く気付くことなく、笑顔でうなずいた。

そうこうしているうちに、有志の3年男子4人がステージへ上がり、質問大会がはじまった。

「はい!今年も文化祭がやってきました~
そしてそして!恒例のこのステージも、無事に迎えることができました!」

元気にバラエティのMCのごとくしゃべりだす。

「恒例?」

横ではてなを浮かべる雅さん。やっぱ知らんよな。

「今年もたくさんのご応募ありがとうございます!

もちろん!!飛び入り参加も大歓迎!まだ迷ってる奴おったら、このステージ終わるまでに手あげてな!!」

そして、ステージは始まってしまった。