その女子は予想しなかった人物だった。

清水さんと仲良かったっけ?

いやそれよりも・・・

「来たんや。」

「うん。ちゃんと、来たよ。遅れてごめんなさい。」

相手は笑っている。

「あ!!!雅さんきたーーーー!!!」

横山さんの大きな一声でクラスの奴らがわらわら集まってくる。

雅さんはちょっとびっくりした後、うれしそうに笑った。

「今日は来れんのかと思ったわ!よかったな!」

写真を一旦ストップして斉藤もよってくる。

「みんな、遅れてごめんなさい!ありがとう。

これから遅れた分、たくさんはたらきます。よろしくお願いします!」

雅さんが丁寧に頭を下げる。

「そんなんええねんって!これてよかった!」
「そうそう!これで揃ったね!」
「みんなで売り上げ一位、目指そう!」

口々にそんなことを言い合って、クラスの結束力が高まっていくのを感じる。

今更やけど、ええクラスやな、俺らって。

雅さんも本当にうれしそうに笑ってて。

その笑顔を見て、俺も心から嬉しかった。