仕事をしながら、時計を見ると11時前。

結局・・・雅さんは来ていない。

朝、彼女から「ちょっと遅れます。」とLIANが来た。

それは遅れるけどちゃんと来るって意味だと俺は思ってる。

だから「待ってる。」と伝えたけど。

心配やな、連絡したほうがいいんかな。

「坂井くん。」

呼ばれて反射的に顔をあげる。

「あ・・・。」

そこには、笑顔で相変わらず可愛い清水さんがいた。

「いらっしゃい。来てくれたんや。」

「うん!坂井くん、予想以上に似合ってるね!かっこいい。」

「ありがとう。」

なんか清水さんに言われると、むずがゆいな。

「それでね。そこで会ったから・・・。」

え?

清水さんは、ちょうど教室の入口にいて、廊下の方を見る。

誰かおるんか?友達・・・?

彼女が、手を引き一人の女子が現れた。