なんで俺じゃあかんねん

安心したし、うれしかった。

まだ、付き合ってなかったんや。よかった・・・

「へえ。なら付き合えば?」

心ではこんなにほっとしてるのに、
口からは思ってもないことばかり出てくる。

「なっ!」

葵が怒ったような表情を向けている。

それでも俺の口はとまらない。

「真田先輩に、葵じゃ釣り合わんけど
仲はいいみたいやし、告ってみればうまくいくかもやで?」

なんで・・・
ほんまに、なんでこんなこと言ってんねやろう。

本心とはまるで正反対。

そっか・・・わかった。

俺、今泣きそうなんか・・・。