なんで俺じゃあかんねん

「ハルのクラス、暇やったら行ったるわ。」

「はあ?別に来んくていいから。」

「なんでよ~お姉ちゃんがしっかり、ハルの接客を評価したるって言ってるのに。」

「お姉ちゃんとか言うな、気持ち悪い。」

「なにそれ!てか、人と話してるときは漫画おけ!」

あ・・・・。

葵が俺のベッドに上ってきて、漫画をとりあげた。

仕方なく葵と目線を合わせる。


・・・こいつ、また。

前まではなんとも思わんかった葵の格好。

基本的にこいつは、風呂上りは薄着が多い。

今も、Tシャツにホットパンツ。

最近じゃ、その格好は心臓に悪い。

俺だって、思春期の健全な男子。

好きな女がこんな薄着で、自分のベッドにあがってきたら
いろいろやばいやろ。


「おまえ、上なんか着ろや。風邪ひくぞ。」

そう言って、すぐ近くにあったタオルケットを投げる。


「ちょっとなに?もうすぐ7月ですけど。」

タオルケットをキャッチしても、かぶらず自分の横へ置いてしまう。

「うるさい。湯冷めして明日熱でても知らんで。」

仕方ないから、少し落ち着くために葵から視線をそらした。