なんで俺じゃあかんねん


「こら!葵!!寝るんやったらベッドに行け!」

横から呼びかける。

「葵!一回起きろ!!」

くっそ・・・・

こいつ、ホンマに一回寝たら起きんからな~。

俺は拉致があかず、とりあえずゲーム機を片付けた。

葵からリモコンを奪っても、全然そっと奪ってないというのに、やっぱり起きない。

テレビの電源もきって、一通り元に戻してからもう一度呼びかける。

「起きろって。

おまえ、朝までこの体勢とか明日首痛いぞ~?」

「・・・・。」

はあ・・・・

あかんわ。

・・・・しょうがないな、とりあえず、ベッドに移すか。

俺は葵の背後に回りこんで、両脇から抱え込んだ。

こいつ、見かけより重いな・・・。


「ん・・・・・」

持ち上げるのに手こずっていたら、
頭が今度は後ろにいる俺の方にもたれかかってきた。


・・・・ち、近!!!


葵の顔が俺の左肩に上向いた状態で乗っている。

いきなりの顔の近さに驚く。

驚いたと思ったら、バクバク鳴り出す鼓動。



「勘弁してくれよ・・・・。」

俺は極力葵の方を見ないで持ち上げようとする。