なんで俺じゃあかんねん


「あれ?食べててよかったのに。」

ちょっとしてから、葵が自分の分のオムライスとスープを持ってやってきた。

「いや、まあ、礼儀やろ。」

俺は葵が来るまで待っていた。

なんか、先食べるっていうのは悪い気がして。

「・・・別にいいのに。まあ、ありがとう。

じゃあ、食べよう。いただきます。」

「いただきます・・・」

俺たちは食事をはじめる。

俺はオムライスから食べたけど、葵はスープからだった。

スープはグリンピースの冷製スープ。

葵がスープの中でも特に得意でよくつくってくれるメニューのひとつ。

「おいしい?」

オムライスを口にいれた俺を見て、少し心配そうに葵がたずねてくる。

「ん?うん。」

素直に「うまい。」って言うのはなんかまだ恥ずかしいお年頃やねん。



・・・・でも、これよく考えたら

俺、今、男としてはかなり美味しい状況ちゃうか?

好きな女と二人で食事。

しかも、その食事は好きな女のお手製。


なんや、これ。

今までなんとも思わんかったことが、やたら幸せに思えてきた。

彼氏みたいなシチュエーション!

俺、こういうときは弟・・・っていうか、同じ家に住んでてよかったわ。