父は、最初から須藤組ねらいで母に近づいた。 けれどその偽りの愛に、母はだまされてしまった。 当時の須藤組の三代目組長は、母の父。 もう次期組長となる若頭の座には、母の兄がついていた。 優しい兄、母は兄のことが大好きだった。 それなのに......