あせりがこみ上げてくる。 「おい、瑠奈は?」 「...とりあえず、来てるとしたら屋上じゃない?」 朝、瑠奈に「先行ってて!!すぐ追いつく!!」と怒鳴られたため、家を先に出た俺たち。 俺たちがいないときは、車かなんかで送ってっていくことになっているし、付き添いが必ず一人はつくので脱走の心配もない、との判断だった。 車で送ってもらうのであれば、電車の乗り換えやらで忙しい俺たちよりも先についているかもしれない。 「とりあえず、屋上行ってみるか。」 「ああ。」