お嬢サマは脱走犯!?





怖い。


そんなことまで考えていなかった。




笑いながら言ってくれたほうが、憎めたのに。






───なのになんでだろう。




わたしの手をとる母の手が、あたたかくて安心する。




とてもやさしくわたしの手を包んでいる気がする。