彼はわたしに向き直ると、

赤い顔を隠すように、腕を口元に当てた。




「あ、あいつのは気にしなくっていいからっ…」



そんな姿がたまらなく可愛い。



「いや、あの…」


わたしは思わず、言っていた。




「わたしも、一目惚れしたんですけど……」





顔が火照った。

今にも火を吹いてもいいくらいに。



でも、チラッと見た彼も、ものすごく赤くなっていた。



「えっ…あの、それは…」