「そ、そんなことないです……」



わたしが必死に首を振ると、

彼は微笑んだ。



彼の頬も、赤い気がした。




「りょうー、一目惚れしたんだろー?」


すると急に、彼の後ろから声がした。



彼のバンドのメンバー、ドラムの人だ。



すると彼は、ますます顔を赤くして振り向いた。



「ちょっ……言うなよっ!」




え…………─────?



言うなってことは……?